0411

あいつが亡くなって1ヶ月ぐらいしてから、夢に出てきた。

なんかの飲み会で、あいつはオレと離れた席にいる。だから会話はできなかった。オレは夢を夢ってわからないから、なんで死んだのにここにいるんだろう?そう思ってた。そうしたら目が醒めた。泣いてしまった。あいつがもういないことが現実だってわかったから。それがとても辛かったから。

その1ヶ月ぐらい後にまた同じような夢を見た。今度も飲み会であいつが離れた席に座ってる。オレの隣の友人が、「あいつ、死んだけど戻ってきたらしいよ」って言い、オレはああ、そういうこともあるのか、そう思ってたら目が醒めた。また動悸が激しくなり、辛かった。

その1ヶ月後ぐらいにまた夢をみる。今度はあいつと直接話をした。「死んだけど戻ってきたんだよー!大変だったよー。」いつものあの調子で言われた。その一言しか会話はしなかった。ああ、良かったなあ、と思った。やっぱりすぐに目が醒めたけど、以前ほどには動悸はなくなっている。

また夢を見た。あいつが亡くなったのは4月。その夢は年末ぐらい。友人の家の前の駐車場、それは渋谷ののぶちゃんちのことなんだけど、あそこでBBQやってたら彼がゴルフを自分で運転してきた。おおっ!つってハグしたら体がゴムみたいにグニャってした。でも一回死んで生き返るとこうなるのかな、やっぱり体は全部は同じようには元には戻らないんだな、そう納得した。その後すぐ、また車を運転して帰って行った。目が醒めたあと、特に辛くはなくなっていた。あいつに会えたことの嬉しさの方が大きくなっていった。

その次の夢は、沖縄のホテルで、エラい長いカウンターがあって、小さい個室がたくさんあって、っていう、ワンフロアが全てナイトクラブというかバーみたいなとこで、それこそ友人や親戚みんないて、当時の彼女を紹介しようと思ったらどこにいったかわからなくなってたとか。そのときは、もうそろそろ行かなきゃいけないんだよ、だから事務所にも寄れない、って言ってたな。たまにこの世に戻ってこられるみたいなことだったらしい。あの世って刑務所とか病院みたいなものなのかなと思った。

夢の中で彼が生き返るまで8ヶ月。でもそれは逆に言えば、彼が亡くなったことを認識できるようになるまでに8ヶ月要したってことなんだろうと思う。いま思うと、それ以来もう夢には殆ど出てこないんだよな。

でも今は、夢の中ではたまには会えるんだから、という気持ちになっている。もちろん、それで納得してるわけじゃないけど。夢で会えたらっていうことばはメルヘンみたいな歌のタイトルじゃなくてホントにあることなんだと思う。夢も現実もあんまり変わらないじゃん、て思えば。隣同士のようなものだって。

もう4年になる。また会いたい、いつもそう思ってる。それが叶うことはないに決まってるんだけど、もしかしたらそういうこともあるんじゃないのか?絶対に無いとは言いたくない。
現実と、それを受け入れる気持ちとの間には隔たりがある。別にその隔たりを埋める必要なんてないじゃん、最近そう思う。